公務員の経験者採用、40代で外れる自治体はどこか。上限が49歳以下の12自治体を名指しで並べました
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「40代で公務員に転職できるのか」を調べると、たいてい「できます」で終わります。
知りたいのはその先だと思います。どこが閉まっていて、どこが開いているのか。
消防で15年働き、そのあと市役所へ移りました。暴力が「指導」と呼ばれる職場を、中から訴え続けても変えられなかった。だから外から変えるために市役所へ行きました。まだ途中です。
社会人枠(経験者採用)で一般行政の枠がある62自治体について、年齢の上限を1件ずつ並べ直しました。40代のあいだに外れていく自治体を、名指しで出します。
閉まっている場所を、先に
- 年齢の上限が49歳以下なのは12自治体。40代の読者が、年齢で外れる可能性があるのはこの12です
- 残る50自治体は上限が50歳以上です。神戸市もこちらに数えました。40代の入口としては、開いているほうがずっと多い形になっています
- 上限だけでなく下限の壁もあります。名古屋市は40歳から。39歳以下は、この枠では受けられません
年齢の上限が49歳以下の12自治体
受けられなくなるのが早い順に並べました。年齢は令和8年度(2026年度)の案内の値です。
| 受けられなくなる年齢 | 自治体 | 受験できる年齢 |
|---|---|---|
| 35歳になった時点で | 大阪市 | 26〜34歳 |
| 40歳になった時点で | 石川県 | 27〜39歳 |
| 41歳になった時点で | 岡山県 | 27〜40歳 |
| 41歳になった時点で | 宮崎県 | 30〜40歳 |
| 46歳になった時点で | 滋賀県 | 31〜45歳 |
| 46歳になった時点で | 兵庫県 | 28〜45歳 |
| 46歳になった時点で | 奈良県 | 31〜45歳 |
| 46歳になった時点で | 和歌山県 | 30〜45歳 |
| 48歳になった時点で | 愛媛県 | 21〜47歳 |
| 50歳になった時点で | 大阪府 | 26〜49歳 |
| 50歳になった時点で | 相模原市 | 31〜49歳 |
| 50歳になった時点で | 鹿児島県 | 30〜49歳 |
大阪市は少し特殊です。上限が34歳なので、40代に入る前に外れます。社会人が使える事務の枠が「事務行政(26-34)」しかありません。年齢だけが条件で職歴は問わない代わりに、35歳以上を対象にした一般事務の区分が令和8年度の日程に載っていませんでした。同じ大阪でも、大阪府は26〜49歳です。市と府で制度がまったく違うので、混同しないでください。
この12のうち8つは、必要な職務経験年数に定めがありません。大阪市・大阪府・滋賀県・兵庫県・奈良県・和歌山県・岡山県・宮崎県です。年数を問わない代わりに、年齢の上限を低く置いている形になっています。
ただし40代で実際に出願できるのは、大阪府(26〜49歳)と、45歳までの滋賀県・兵庫県・奈良県・和歌山県です。岡山県と宮崎県は40歳ちょうどまで、大阪市は34歳までなので、この記事の読者にはほぼ残りません。年数が足りないと思っている人は、まず大阪府と45歳までの4県を見てください。
年齢別に、受けられる自治体を数えました
上の12がどう効くかを、年齢ごとの残り数にしたものです。
| 受ける人の年齢 | 受けられる自治体数(62中) |
|---|---|
| 40歳 | 60 |
| 41〜45歳 | 58 |
| 46〜47歳 | 54 |
| 48〜49歳 | 53 |
| 50歳 | 50 |
40代のあいだに10件減りますが、48〜49歳でもまだ53自治体が残ります。62のうち50は上限が50歳以上なので、40代後半でも8割以上は開いたままです。
年齢上限は自治体ごとに基準日が違います。多くは採用予定日の前日や翌年度の4月1日を基準にしているので、「いまの年齢」ではなく「基準日の年齢」で数えてください。
▶ 一般枠や国家公務員まで含めた年齢上限の全体像は、公務員試験は何歳まで受けられる?にまとめています。 ▶ 50代の内訳は、経験者採用は50代でも受けられるかで別に集計しました。
神戸市は、40歳以上向けの入口が別にあります
神戸市の経験者通年枠は、上の12に入りそうで入りません。
代表的な区分である「総合事務(事務)」は25〜39歳ですが、それとは別に「総合事務(40歳以上)」(40〜61歳)があります。年間4つのタームのうち、B・Cタームでの募集です。
年齢の一覧だけを見て神戸市を候補から外している人がいるとしたら、それはもったいない見落としです。
40歳から、が条件の自治体もあります
名古屋市の職員採用選考(職務経験者)は、受験できる年齢が40〜62歳です。40歳未満は対象外で、そちらには26〜39歳向けの「社会人枠」が別にあります。
40代を、経験を積んだ層として別の入口で迎えている自治体です。職務経験は直近10年で通算5年以上、かつ1か所で3年以上の継続が必要ですが、40代で転職を考える人なら満たしている人が多い条件だと思います。
下限がある自治体は名古屋市だけではありません。さきほどの神戸市の40歳以上区分も40歳からです。ほかに福井県と川崎市は35歳から、横浜市・さいたま市・静岡市・相模原市・滋賀県・奈良県は31歳からです。40代は、この下限にはまず引っかかりません。上限だけを気にすればいい年代でもあります。
▶ 年齢と職歴を入れると受けられる自治体が出る、受けられる自治体診断を置いています。
年齢のあとに見る、3つ
上限を確認したら、次はこの順で見てください。
1. 必要な職務経験の年数。 62自治体のうち47は年数の定めがあり、5年が33自治体でいちばん多い設定です。40代なら、たいていの人は超えています。ただし直近10年のうち、という数え方をする自治体があるので、ブランクがある人は数え直してください。東京都のように学歴で必要年数が変わる自治体もあります。
2. 1次試験の方式。 62自治体のうち51は、SPI3・SCOA・BEST-Aといった適性検査型です。従来型の教養試験は6自治体だけでした。数的推理の分厚い問題集より、市販のSPI3対策本1冊のほうが、働きながらの限られた時間には合っています。
3. 合格者の年齢は、ほとんど公表されていない。 ここは正直に書きます。年齢別の合格者数を出している自治体は少なく、僕の手元にもそのデータはありません。この記事で言えるのは、受験資格の段階でどこが閉まっているか、というところまでです。受かるかどうかは、書類と面接で決まります。
▶ 年数の数え方は、経験者採用の職務経験年数で62自治体を集計しました。 ▶ 方式の違いは、教養試験とSPI3・SCOAはどう違うかにまとめています。 ▶ 秋に落ちて次を探している方は、経験者採用に落ちたら、次はどこかに春の27自治体を締切順で並べました。 ▶ いま公務員として働いている方は、公務員の年数は職務経験に入るのかもどうぞ。
この集計の前提
- 対象は、当ブログが受験資格データを収集している全国67自治体(都道府県・政令市)のうち、経験者採用で一般行政の枠がある62自治体です。岩手県・宮城県・静岡県・京都府・沖縄県は令和8年度に一般事務の枠がなく、対象から外しています
- 各自治体が公表している令和8年度(2026年度)の受験案内を、2026年8月に1件ずつ開いて確認しました。名古屋市だけは9月1日公表の案内で差し替えています
- 同じ自治体に複数の枠がある場合は、民間からの転職者に最も広く開かれた一般行政事務の区分を1つ選んで数えています
- 神戸市だけは例外で、代表区分(25〜39歳)ではなく40歳以上向けの区分で数えました。この記事のテーマが40代だからです。50代の記事や年齢制限の記事は代表区分で数えているので、そちらとは1件ずれます
- 千葉県・福井県・兵庫県・宮崎県の4つは、令和8年度の案内が記事の時点で確定前のため、前年度の実績で数えています
- 年齢・年数・方式は年度で変わります。出願前に必ず最新の受験案内でご確認ください
おわりに
40代で公務員を目指すとき、いちばん怖いのは「調べる前から無理だと決めること」だと思います。
受験案内を62件並べてみると、40代のあいだに閉まるのは12でした。残りの50は開いています。名古屋市のように、40歳からしか受けられない枠もありました。
閉まっている扉の名前が分かれば、残りを見に行けます。
あなたの候補の自治体は、上の12に入っていましたか。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
📘 67自治体の受験要件を、1冊にまとめました
『社会人枠の公務員試験 全国67自治体データブック 2026年度版』
年齢の上限、必要な職務経験、試験の方式、申込の締切。公式の受験案内を1件ずつ開いて確認し、1自治体1ページにまとめています。Kindle Unlimitedでも読めます。