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公務員試験のSCOA対策|SPI3との違いと市販本での進め方

公務員試験のSCOA対策
あにたろ

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「SCOAって何?」。募集要項で初めてこの言葉を見た人も多いんじゃないでしょうか。

僕は消防士を15年やって、そのあと市役所でも働きました。対策で実際に使ったのは、『これが本当のSCOAだ!』という市販本です。

SCOAとはどんな試験か。SPI3と何が違うのか。市販本でどう対策するのか。この記事では、その順で整理していきます。

要点だけ置いておきます

  • SCOA-Aは言語・数理・論理・常識・英語の5尺度。SPI3との差は「常識」と「英語」
  • 対策は市販本1冊の反復が軸。常識は優先度高め、英語は中学〜高校基礎の復習まで
  • 僕は模擬8割でも本番で失敗。時間を計る練習と「前の問題に戻れるか」の確認が効く

結論:SCOAはSPI3と似て非なるもの。範囲の広さが特徴

SCOAは、SPI3と同じく「基礎能力検査」の一種ですが、中身はけっこう違います。

一番の違いは、出題範囲の広さです。SPI3の能力検査は言語・非言語が中心。対してSCOA-Aは、言語・数理・論理・常識・英語の5尺度です。

範囲が広い分、SPI3と同じ感覚で挑むと、対策が手薄な分野が出てきやすいんです。まずはこの違いを知っておく。それが対策の入り口になります。

そもそも志望先がSCOAなのか、SPI3なのか、従来型の教養試験なのか。そこから確かめたい人は、教養試験とSPI3・SCOAの違いをまとめた比較記事を先に読んでみてください。

SCOAとSPI3の違いを比較

SCOAとSPI3の違いを、対策前に押さえたいところだけで比べると、こうなります。

比較項目SCOASPI3
主な出題分野言語・数理・論理・常識・英語能力検査は言語・非言語(別に性格検査あり)
対策範囲5分野で広め2分野中心で絞りやすい
追加対策常識・英語まで必要言語・非言語の反復が中心
併願するときSCOAを軸にすると共通部分をカバーしやすいSCOAの常識・英語は別途補う

両方受ける予定なら、先にSCOAの5分野を確認し、数理・論理をSPI3の非言語対策にもつなげると、勉強の重複を減らせます。

SCOAとは何か

自治体採用で「SCOA」と案内される試験では、基礎能力検査のSCOA-Aが使われることがあります。提供元は株式会社日本経営協会総合研究所(NOMA総研)です。

公式仕様:SCOA-Aは言語・数理・論理・常識・英語の5尺度で、回答時間は45〜60分です。実施方式にはテストセンター方式とマークシート方式があります。

出典:日本経営協会総合研究所「基礎能力 SCOA-A」リクルート「SPI3」公式情報(2026年8月15日確認)

出題は次の5分野で構成されます。

  • 言語:語彙・読解など、国語的な力を測る分野
  • 数理:計算・数的処理の力を測る分野
  • 論理:図形やパズル的な問題で、論理的思考力を測る分野
  • 常識:理科・社会・時事など、幅広い基礎知識を問う分野
  • 英語:基礎的な文法・読解を問う分野

SPI3と決定的に違うのは、この「常識」と「英語」が入っている点です。SPI3の能力検査は言語・非言語の2分野だけ。SCOAのほうが、対策すべき範囲はひとまわり広いと考えてください。

実施方式は、専用会場またはオンライン監督下で受けるテストセンター方式と、集合会場で受けるマークシート方式。自治体によって方式や回答時間が違うことがあるので、最新の受験案内を確かめてください。

公務員試験でSCOAを使う自治体の例

自作の「受けられる自治体診断」ツールで集めたデータから、募集要項に「SCOA」と明記されていた自治体を紹介します。2026年8月時点、社会人枠・経験者採用の一部区分です。

自治体区分の例
福島県職務経験者採用候補者試験(行政事務)
栃木県社会人対象採用試験 行政(7月募集)
富山県職務経験者 秋(社会人経験枠)行政
和歌山県採用Ⅰ種試験(社会人枠)一般行政職
愛媛県民間企業等経験者[春期募集型](行政事務)
大分県社会人経験者 行政(一般・社会人経験者)
静岡市民間企業等職務経験者 事務(秋日程)
岡山市社会人経験者 事務
熊本市事務職(社会人経験者対象・夏試験)
沖縄県※(集計対象外)社会人経験者を対象とした採用選考試験

※沖縄県は、心理・社会福祉・土木・建築・農業土木の専門職のみが対象です。一般事務・行政区分の募集はありません。

この一覧はあくまで一部で、SCOAを使う自治体はほかにもある可能性があります。年度によって試験方式が変わることもあるので、志望先が決まったら必ず最新の募集要項を確認してください。

市販本での対策の進め方

SCOAの対策で一番大事なのは、範囲の広さとどう付き合うかです。5分野すべてを完璧に仕上げようとすると、時間がいくらあっても足りません。

SCOA対策で使ったのは『これが本当のSCOAだ!』です。それとは別に、『速攻の時事』も使っていました。勉強時間は当直明けの2〜3時間が中心で、当務中のスキマ時間にできたのは単語の確認くらい。その制約があったからこそ、次のような割り切りをしていました。

捨てる分野を決める

働きながらの対策で、全分野を均等に勉強するのは現実的じゃありません。得意・不得意を早めに見極めて、優先順位をつけてしまいましょう。

常識分野は落とさない

常識分野は、理科・社会・時事など、公務員試験の教養試験と重なる部分が多い分野です。ゼロから対策するというより、これまでの知識の棚卸しに近い感覚で取り組めます。ここを捨てると失点が大きくなりやすいので、優先度は高めに置いてください。

英語は深追いしない

英語は基礎的な文法・読解が中心です。難しい構文を狙って対策するより、中学〜高校基礎レベルの復習にとどめておくほうが、時間対効果は高くなります。

数理・論理は繰り返しで慣れる

この2分野は、SPI3の非言語分野と性質が近いです。計算問題や図形問題は、繰り返し解くほどスピードと正確さが上がっていく。これは僕も実感しました。

参考書選びの基本は、SPI3対策と同じ。何冊も手を広げず、1冊を繰り返し解いて、出題パターンに慣れていく。これを軸にしてください。

僕が軸にしたのはこの1冊です。

時事の対策に使っていたのがこちらです。

▶ 関連記事:公務員試験のSPI3対策|社会人枠で増えている理由と市販本での進め方

模擬で8割。それでも僕は落ちました

正直に書きます。SCOAを課す自治体は、落ちました。

模擬では8割取れていたんです。手応えもありました。それでも本番で届かなかったのは、テストセンター形式に慣れていなかったからだと思っています。

いちばん時間を使ったのは、小数点の四則混合算でした。紙の上でなら解ける計算です。それが本番では、思ったより重かった。

理由のひとつは、計算用紙だったと思っています。配られたのはA4サイズの紙でした。小数点の混じった筆算を書き並べるには、僕には小さく感じたんです。書く場所をやりくりしているうちに、時間が溶けていきました。

そこで詰まったぶんを、最後まで取り返せませんでした。

この自治体は、本命とは別に受けたところです。SCOAがどういう試験なのか見てみたかったのと、本番の練習のつもりでした。練習のつもりが、慣れていないことを教わる結果になりました。

だから、ひとつだけ言わせてください。模擬の点数は、本番の点数ではありません。

対策の段階でできることは2つあります。1冊を回すときは、途中から必ず時間を計ってください。あわせて、狭い紙で筆算する前提で解いておくと安心です。

当日は、いちばん最初に確かめてほしいことがあります。前の問題に戻れるかどうか、です。

僕が受けたときは、戻れました。戻れるなら、詰まった問題はいったん飛ばして、あとで戻ればいい。この判断ひとつで、1問の遅れが全体に響くかどうかが変わります。

ただ、この仕様がどの試験でも同じとは限りません。当日の画面の説明や試験官の案内で、必ず確認しておいてください。

SPI3とSCOA両方の自治体を併願するときの考え方

僕がまさにこれでした。

市役所は、本命のほかにも受けています。SCOAがどういう試験か見てみたかったのと、本番の練習を兼ねてです。本命の試験には教養試験があり、練習で受けたほうがSCOAでした。結果は、本命に合格、SCOAの自治体は不合格。対策本が2冊必要だったのは、この受け方のせいです。

同じように社会人枠で複数受けるなら、SPI3とSCOAの両方が候補に入ることは珍しくありません。

この場合、対策の軸はSCOAに寄せるのがおすすめです。SCOAの数理・論理は、SPI3の非言語と重なる部分があります。SCOA向けに数的処理を鍛えておけば、SPI3側にもある程度応用が利くんです。

逆に、SPI3だけに絞って対策していると、SCOAの常識・英語分野には対応できません。併願先にSCOAを課す自治体が含まれるなら、早めにその分野の対策も組み込んでおいてください。

併願する自治体が増えるほど、日程や対策の組み立ては複雑になります。日程の組み方は、こちらの記事で詳しく整理しています。

▶ 関連記事:公務員の経験者採用は併願しやすい。全国67自治体の試験日程を調べてわかったこと

▶ SCOAを使う自治体を含む方式の全体像は、1次試験の方式まとめにあります。

▶ SCOAを採用している自治体を含め、自分が受けられる枠は受けられる自治体診断(無料・登録なし)で確認できます。

▶ SCOAを含め、67自治体がそれぞれどの方式を使っているかは経験者採用に数的推理は必要かで一覧にしています。

おわりに

SCOAは、名前を聞いただけだと身構えてしまう試験かもしれません。でも、範囲の広さを理解して、捨てる分野と落とせない分野を分けてしまえば、対策の見通しは意外と立てやすくなります。

あなたの志望先は、SPI3とSCOA、どちらのタイプでしょうか。まずは募集要項を見返すところから始めてみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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